ブログ - 20110510のエントリ
防錆の話を少し。
「真っ赤かにさびちゃった。」の赤茶色をしたさびは、全部ではありませんが、
大体、物質名「酸化鉄(Ⅲ)」 化学式Fe2O3 と言う物です。
赤く染まった鉄もそれはそれで、いい感じではあります。
しかし、この錆はどこまでも浸食を進め、鉄を「バラバラ」にしてしまいます。
これも、自然の摂理でそうならないと困るのではありますが、
お家の中にある鉄が全部「バラバラ」になるとさらに困ります。
そこで、防錆加工例をいくつか紹介させて頂きます。
蜜蝋(みつろう、ミツロウ)仕上げ
蜜蝋は、ミツバチさんが「せっせ、せっせ」と蜜を運んだ時に、蜂の巣に残る
副産物ですから、完全にオーガニックで無害です。
加工法は、長くなるのでまたにして。
蜜蝋で仕上げると、なかなか良い光沢が出て、美しく仕上がります。
当然、蝋で覆いかぶすので酸化を止め錆びにくいです。
しかし、欠点もあります、蝋を塗っているため熱に弱いのです。
よく日の当たる場所や、ストーブ、暖炉の近く、また、電球などで高温になる所
(40度くらいで軟化し始め70度くらいで溶けてしまいます)では使用できません。
それ以外の屋内ではいい感じなのでおすすめです。屋外は無理です。
黒錆(くろさび、クロサビ)仕上げ
黒錆仕上げとは、赤錆を黒錆に転換させる加工です。
黒錆は「酸化鉄(Ⅱ,Ⅲ)」 化学式Fe3O4 と呼ばれるもので、赤錆と違い一度
転換するとそれ以上酸化をしません。ですから、浸食をして「バラバラ」に
なったりしないのです。
黒く見えるのは、お茶や柿渋に入っている「タンニン」ですから無害です。
しかし、転換材がF☆☆☆☆になっているので、完全に無害かどうか?
錆が促進をしないので、屋外でも使用できます。
クリアーラッカー塗装
鉄の表面の黒皮(鉄を高熱で加工した時出来る皮膜です)を磨き取って、
錆びないよう塗装した物です。
塗料には大体F☆☆☆☆と書かれています、ホルムアルデヒドが出ていると
言うことです、しかし、フォースターであれば人体には影響がないとされています。
これが有害なら、塗料、ボンドから何やら、何も使えませんものね。
だが、「有害」です。
「矛盾」してます?
仕方がないのです、他にないですから。
ちなみに、鉄の塗装加工は屋外では特に風雨、紫外線等にさらされ塗料の
劣化が進みます、すなわち定期的な塗り直しが必要と言うことです。
ステンレスは、錆びにくいので防錆加工は致しません。
防錆には、この他にも色々ありますが(ウレタン、コールテン鋼を使うとか)、
代表的な物を紹介させていただきました。
長々と読んで頂きありがとうございました。